膀胱炎は、一度なると、繰り返すことが多い病気です。発症したことのある人は、再発しないように、膀胱炎の経験のない人は、発症しないように予防することが大切です。膀胱炎の予防として、「菌を入れない」、「菌を増やさない」、「身体の抵抗力を落とさない」ことが挙げられます。
「菌を入れない」というのは、膀胱の中に菌を入れないということです。特に女性は、尿道と膣や肛門が近くにあり、菌が入りやすくなっています。生理ナプキンやおりものシートは、3時間おきなど、こまめに交換するようにします。また、外陰部を清潔に保つように心がけ、排便後はお尻を前から後ろへ拭くようにしましょう。性行為をする場合、行為前には、自分も相手も、シャワーを浴び、身体や手指を清潔にし、行為後は排尿する習慣をつけ、尿道や膀胱に入った細菌を排出するようにします。
「菌を増やさない」というのは、膀胱内で菌を増やさないということです。膀胱に貯まっている尿には菌がいます。トイレを我慢し、膀胱に尿を溜め込むことを続けていると、尿の中の細菌により、膀胱に炎症を起こしやすくする可能性があります。トイレは我慢せず、尿意がなくても、3~4時間ごとに、トイレに行く習慣をつけ、膀胱内の細菌を早めに排出するようにします。また、排尿をスムーズにするためにも、水分をたっぷり摂るようにしましょう。
「身体の抵抗力を落とさない」ことは、膀胱炎だけでなく、他のいろいろな病気にならないためも大切なことです。体力を落とさないためにも、ストレスや無理なダイエット、過労などは避け、身体を健康に保つように心がけましょう。他にも、冷え性などで下半身が冷えると、膀胱や膀胱の周りの機能が鈍くなり、排尿回数などが少なくなり膀胱炎の起因になることがあります。また、膀胱内の粘膜の温度が冷え性などで32℃以下になると、膀胱内に細菌が入ってきた場合、細菌が繁殖・感染しやすい環境になります。膀胱炎の予防は、日常生活を送る中の、ちょっとした心がけでできることです。辛い膀胱炎にならないためにも、思いあたることがある人は、改善していきましょう。
男性の膀胱炎についてご紹介します。男性の場合、膀胱炎は女性ほど一般的ではないようです。男性の場合は、まず尿道が感染します。そして、その感染が前立腺から膀胱に広がってしまい膀胱炎が起こります。男性が膀胱炎を繰り返してしまう原因として最も多いのは、前立腺の細菌感染が長期化していたり慢性化している点です。
抗生物質を使ていけば膀胱内にたまった尿中の細菌はすぐに除去することができますが、抗生物質の大半は前立腺の内部にまでは十分に届きません。そのためその部分の感染はなかなか完全には治らないのです。その結果、薬物療法を中止してしまうと前立腺内部に残っていた細菌により、膀胱が再び感染を起こしてしまいがちです。
カテーテルや外科手術で使う器具により膀胱に細菌がもちこまれてしまい膀胱炎が起こることもあります。腎臓結石や前立腺肥大などが原因となり狭窄部位ができて尿流が妨げられてしまうと、細菌を含んでいる尿がその部分に滞留してしまいます。そのうち細菌の数が増えてしまい、閉塞した部位より上部で感染症を起こしやすくなってしまうのです。
男女ともに、膀胱と腸管の間に膀胱小腸瘻といった異常な通路ができてしまうと空気が膀胱に入ってしまうことがあります。そしてガスを発生する細菌が膀胱に入ってしまい増殖することがあります。そのような場合には、気泡が尿に混じる気尿症が生じてしまいます。子宮下垂や膀胱下垂といった構造上の異常があれば排尿時に膀胱を空にする力が低下してしまい膀胱炎を引き起こしやすくなります。
