一年に何度も膀胱炎になってしまうという方もなかにはいると思います。膀胱炎は、完治すれば何の心配もありません。そして1年に2回から3回程度かかっても発熱を伴わず、その都度完治しているのなら正常だといえます。しかし、短期間に頻繁に膀胱炎を繰り返すような場合には、慢性膀胱炎が疑われてしまいます。慢性膀胱炎は、膀胱が長期間炎症を起こしてしまい治りにくくなった状態のことです。
また、腎臓の病気や結石、結核、ガンなどの他の病気である可能性が考えられます。さらに、間質膀胱炎なども疑われてしまいます。このような場合には早めに泌尿器科を受診したほうがよいでしょう。膀胱炎は、抗菌薬(抗生物質)を1日~3日くらい服用すれば劇的に症状が改善していきます。何日も薬を飲んでも症状が改善しないような場合には、ほぼ間違いなく他の病気が疑われると思います。
特に注意が必要なものは、間質性膀胱炎です。間質性膀胱炎は、頻尿や強い尿意、また排尿痛など膀胱炎と共通する症状があるのですが、膀胱炎(急性単純性膀胱炎)とは別の病気なのです。 膀胱炎は膀胱内部の粘膜に細菌が増殖してしまい炎症を起こすものなので抗菌薬がよく効きます。しかし、間質性膀胱炎は細菌性ではないのでいくら抗菌薬を飲んだとしても症状が改善することはありません。
男性の膀胱炎についてご紹介します。男性の場合、膀胱炎は女性ほど一般的ではないようです。男性の場合は、まず尿道が感染します。そして、その感染が前立腺から膀胱に広がってしまい膀胱炎が起こります。男性が膀胱炎を繰り返してしまう原因として最も多いのは、前立腺の細菌感染が長期化していたり慢性化している点です。
抗生物質を使ていけば膀胱内にたまった尿中の細菌はすぐに除去することができますが、抗生物質の大半は前立腺の内部にまでは十分に届きません。そのためその部分の感染はなかなか完全には治らないのです。その結果、薬物療法を中止してしまうと前立腺内部に残っていた細菌により、膀胱が再び感染を起こしてしまいがちです。
カテーテルや外科手術で使う器具により膀胱に細菌がもちこまれてしまい膀胱炎が起こることもあります。腎臓結石や前立腺肥大などが原因となり狭窄部位ができて尿流が妨げられてしまうと、細菌を含んでいる尿がその部分に滞留してしまいます。そのうち細菌の数が増えてしまい、閉塞した部位より上部で感染症を起こしやすくなってしまうのです。
男女ともに、膀胱と腸管の間に膀胱小腸瘻といった異常な通路ができてしまうと空気が膀胱に入ってしまうことがあります。そしてガスを発生する細菌が膀胱に入ってしまい増殖することがあります。そのような場合には、気泡が尿に混じる気尿症が生じてしまいます。子宮下垂や膀胱下垂といった構造上の異常があれば排尿時に膀胱を空にする力が低下してしまい膀胱炎を引き起こしやすくなります。
