膀胱炎の種類

膀胱炎の種類

急性膀胱炎とは、細菌が原因で起こる膀胱炎です。一般的に膀胱炎と呼ばれる疾患のほとんどは、この急性膀胱炎だといわれています。急性膀胱炎は、基礎疾患のない単純性がほとんどです。女性は必ずかかるといわれるほど、女性に多く、男性には希です。

 

急性膀胱炎のほとんどは、細菌感染によるものです。肛門や膣などの細菌は尿道を通り、膀胱内に侵入してきます。普通の健康な状態では、身体の抵抗力があり、排尿により、膀胱内に入った細菌は外に排出されるので、膀胱内に細菌が入ったからといって、必ず膀胱炎になるわけではありません。ストレスや過労による疲れや、風邪や無理なダイエットなどでの体力消耗、尿意があるのにトイレを我慢する、体の冷えなどにより、抵抗力が落ち、細菌が繁殖・感染することで起こります。

 

細菌感染により炎症を起こした膀胱は、膀胱炎の症状を出してきます。排尿の回数は、正常では、昼間に4〜5回、夜に1回ですが、急性膀胱炎になると、1日に10回以上トイレに行きたくなる、頻尿の状態になります。また、排尿後や終える時に、ひどい痛みが起こります。また、尿が白く濁ったり、血尿が出たりします。発熱は、しても微熱程度で、高熱にはなりません。高熱が出た場合、腎盂腎炎などの病気が疑われます。

 

急性膀胱炎の治療には、抗生物質や抗菌剤が処方され、1〜2週間程続ければ治ります。薬を服用して数日で、膀胱炎の症状は改善されますが、薬の服用は、膀胱炎をしっかり治すために、処方された分は続けるこが大切です。また、薬の服用と共に、水分を多くとり、尿意がなくてもこまめにトイレに行き、身体を清潔に保ちます。抵抗力を落とさないために、身体を休めることも必要です。

膀胱炎には、大きく分けて、急性膀胱炎と慢性膀胱炎があります。急性膀胱炎は、つよい症状が現れるのに対し、慢性膀胱炎は、症状は軽く、治療に時間がかかります。初めから慢性的な症状の場合と、急性から慢性になってしまう場合があるようです。また、慢性膀胱炎の場合、基礎疾患がある慢性複雑性膀胱炎というものがあります。

 

慢性複雑性膀胱炎は、何らかの基礎疾患が原因となり、細菌が膀胱内に侵入・繁殖し、膀胱粘膜に炎症を起こします。症状は、急性膀胱炎とほとんど同じですが、軽い症状で、自覚症状がない場合もあります。トイレの回数が多い頻尿や、排尿時の軽い痛み、排尿してもすっきりせず、残尿感があるなどの症状が現れます。原因となる基礎疾患には、前立腺肥大症や膀胱結石、尿路結石、糖尿病、腫瘍などがみられます。例えば、膀胱結石である場合、膀胱内に結石があり、結石には細菌がいるため、膀胱内の細菌の繁殖・感染が長く続きます。

 

慢性複雑性膀胱炎は、細菌性でしたが、非細菌性の慢性膀胱炎もあります。非細菌性慢性膀胱炎は、原因となる基礎疾患や病原菌が特定できないが、頻尿や残尿感、濁った尿、軽い痛みなどの慢性膀胱炎の症状がみられる膀胱炎です。

 

慢性膀胱炎の治療は、細菌性の場合、急性膀胱炎と同様に、抗菌剤や抗生物質を投与します。急性膀胱炎の場合は、1〜2週間で症状は改善しますが、慢性膀胱炎の治療は、長期的になります。しかし、基礎疾患がある場合、大元の原因である基礎疾患の治療を行わないと、根本的な治療にはなりません。急性膀胱炎を発症した人が、発症、治療を繰り返していると、慢性膀胱炎かな?と思われがちですが、単に、急性膀胱炎を繰り返し起こしているだけということもあります。しかし、急性膀胱炎を繰り返しているうちに、慢性的に変わってくることもありますので、1回1回しっかりと治療していくことが大切です。

間質性膀胱炎とは、慢性膀胱炎の一種で、上皮と筋肉の間にある間質が慢性的に炎症を起こす膀胱炎です。女性に多い病気で、膀胱炎の中でも、症状が重く、非常につらい病気です。

 

間質性膀胱炎の症状は、頻尿や残尿感、排尿後の痛みや不快感など、細菌性の膀胱炎とよく似ています。急性単純性膀胱炎や慢性複雑性膀胱炎は、細菌感染が原因の膀胱炎のため、抗生物質や抗菌剤の処方で症状は改善されます。しかし、間質性膀胱炎は尿検査をすると、細菌は見られず、よって、抗生物質や抗菌剤を服用しても、効果はありません。だからといって、ストレスなどの精神的なものが原因というわけではなく、今のところ、はっきりとした原因は分かっていません。

 

間質性膀胱炎は、間質が炎症を起こし、膀胱の筋肉が萎縮してしまいます。そのため、膀胱が膨らまず、正常時の半分以下の量の尿しか溜めることができません。また、尿が膀胱に貯まってくると炎症があるため、痛みが出てきます。病院を受診すると、急性膀胱炎の症状があるので、抗生物質を処方されたり、尿検査では細菌が見られないので、精神的なものからくる膀胱炎と診断されることが多く、間質性膀胱炎と診断されるまで、長い時間がかかってしまうこともこの病気の特徴といえます。

 

間質性膀胱炎の症状は、急性膀胱炎と診断され、抗生物質を服用し続けても症状が改善されない、1日のトイレの回数が20〜50回以上、尿が少しでも溜まると下腹部が痛むなどがあります。間質性膀胱炎の診断には、膀胱鏡で、膀胱の内部を診る必要があります。

出血性膀胱炎とは、肉眼で見えるほど尿に血が混じっており、白く濁る膿尿の症状がない膀胱炎で、急性出血性膀胱炎とも呼ばれます。出血性膀胱炎の原因は、ウィルスや細菌、抗がん剤の投与、食物や薬のアレルギーなどですが、ウィルス性のものが多く、一般的に出血性膀胱炎といえば、ウィルスが原因とされます。子供がかかりやすく、アデノウィルスによるものが一番多くみられます。

 

アデノウィルスによる出血性膀胱炎では、排尿時に痛みがあり、真っ赤な血尿が出ます。アデノウィルスに効く薬は今のところ無く、出血性膀胱炎も自然治癒になります。水分を十分に取り安静にすれば、症状は数日で改善され、尿検査の潜血反応も10日ほどでなくなります。

 

その他の症状としては、残尿感や、微熱程度の発熱がある場合もあります。子供の場合、症状を口で言うことができないことがあります。トイレに行く様子がおかしい時は、早めに小児科を受診しましょう。出血性膀胱炎の診断方法は、尿中の赤い色は血液なのかどうかの確認と、膀胱炎の時に出てくる細胞の有無の確認などが行われます。また、尿のウィルスの種類を検査し、原因となるウィルスを検査することもあります。

 

薬剤による出血性膀胱炎では、白血病の治療に使われる抗がん剤のエンドキサンなどにより、出血性膀胱炎を起こす場合があります。軽い血尿には、止血剤を使用したり、原因の薬剤を中止することで、改善されますが、症状が重い場合、血尿中で血液が塊となり、尿閉を起こしたり、膀胱萎縮か起こることもあります。薬を服用中は、水分を多めにとり、たくさん排尿し、膀胱炎を予防することが大切です。